やっぱり魚が美味かった!キトキト富山の旅〜Day3
富山の路面電車は色も形もとりどりで可愛い。
富山駅からそのかわいい電車に乗り、20分ほどで岩瀬浜に到着。
観光案内所的な岩瀬カナル会館に立ち寄ると、富岩水上ライン遊覧船のチケット販売デスクがあった。時間表を見るとこの日は2便しかなく、午前の便が30分後くらいだったので、迷わず購入。
時間までお土産物を物色し、富山駅では見かけなかった白エビソルトパックを発見。5つの味の白エビ入りの塩がお弁当のソース入れのようなミニボトルに入って詰め合わされている。
これは買い!だ。
富岩水上ラインは、岩瀬浜から環水公園までの片道60分の航行。
この日乗ったのはソーラー船。屋根に敷き詰めたソーラーパネルで集めた電力で走るので、船独特の発電音もなくとても静かだ。
船首は北陸新幹線開通を記念して、そのデザインを模したものだそう。外観はかっこいいけど、乗っていると景色を見るのにちょっと邪魔。😄
船は一旦富山湾に出て右に曲がり、富岩運河に入る。
白髪のガイドさんが、両岸の景色や歴史を説明してくれる。
富山湾から富岩運河に入るところは大型船が停泊していて、クレーンで車を積み込んでいる。ウラジオストックへ輸出されていくそうだ。
対岸には、積み込みを待つナンバープレートのついていない新車が並んで順番を待っている。
そして少し先にスクラップの大きな山がいくつもあり、これは中国へ運ばれるのだとか。
さらに、右手に見えて来る建物について「中国で社員が拘束されているアステラス製薬の富山技術センターです」と時事ネタも盛り込まれ、日本海側の歴史と経済、政治も織り込まれた案内だ。
そうこうするうちに、中島閘門に到着。
ここは、水位の高低差が約2.5mあるところに位置し、二対の扉を交互に開閉することによって、水位を調整するパナマ運河方式の閘門。
この「水のエレベーター」を体験出来るのは、とても貴重だ。
前後の水門が閉じられ、横から勢いよく水が流れ込み、5分で2.5m水位が上がる。
前方の水門が開いて船が再び前進する様子を、水門の上からカメラに収めている観光客もいた。
ここを過ぎると、まもなく終点の環水公園。
緑の公園と青い川、それを見渡すスターバックスは人気のスポットで、いつ行っても行列が絶えないそうだ。
水辺とは言え暑い中を路面電車が走る通りまで歩き、再び岩瀬浜へ向かう。
遊覧船のチケットに、路面電車片道券も付いているので、ホテルでもらった割引クーポンが余りそう。電車を待つ観光客らしいカップルに声をかけて、さし上げた。
再びの岩瀬浜、今度は北前船の廻船問屋が立ち並ぶ歴史的街並みを歩く。
やっぱり人がいない。
遅めのランチのためリサーチしていった寿司屋に入ったけれど、ほかに客はいない。
ランチは握りかチラシの二択、どちらもネタは同じだという。
頼んだ握りはもちろん、セットのゲンゲ汁というのがめっちゃ美味しい!
ゲンゲという深海魚と昆布の出汁の味は深く、これだけでもここに来た甲斐があったというものだ。
店を出ると、すぐに大将が暖簾をしまう。
相変わらず通りには誰もいない。
静かでレトロな町並みをのんびりと歩くと、造り酒屋が多い。
観光マップには色々な店のイラスト付きの説明があるが、実際には営業していない所もあるしどこも控えめなので、ギャップが大きすぎる。
平日というだけではなく、今は観光客で賑わう季節ではないのかも知れないが、私にとってはこういう方がありがたい。
またまた路面電車に乗り、富山市ガラス美術館へ向かう。
富山城址は車窓からでよしとする。
富山は世界でも有数のガラスの街だそうだ。…知らなかった。
隈研吾が設計した建物の中は、美術館と図書館が交互に階を成す珍しい作りだ。
なんとなくガラス工芸品が展示されているイメージを持っていたのだが、実際はアート作品ばかりで、実用的なものは皆無だった。
でも、2階のカフェで飲んだレモンソーダのグラスが手作りだと聞いて、ちょっとホッとする。
最後は、ガラス美術館のすぐそばにある「池田屋安兵衛商店」へ。
富山と言えば、ガラスより「越中富山の薬売り」のほうがピンと来る世代なので、ここは見ておかねば。
江戸時代に一世を風靡した「反魂丹」の製造販売を始めた和漢薬種問屋は白壁と瓦の土蔵造りで、店内はかつての生薬倉庫や移住空間を吹き抜けにした作りだ。
なつかしい赤い薬箱やケロリンほか、私も日頃飲んでいる漢方薬が並び、色彩豊かなパッケージには駄菓子屋さんのようなわくわく感がある。
見るだけで、何も買わなくてごめんなさい。
そろそろ帰りの新幹線の時間が近づいてきた。
お土産と、車内で食べる夕食を買わなくちゃ。
富山と言えば鱒寿司!なのだけど、17時くらいで富山駅各店で売り切れ。
「とやマルシェ」の中の鱒寿司専門店でも6名店の半分が売り切れていたが、「青山」の甘さ控えめのをチョイスできたのはラッキーだった。
包みを開けると広がる「酢」の香り。隣でパソコン仕事をしているビジネスマンには申し訳ないけど、鱒寿司と旅の余韻を味わいながら「かがやき514号」は東京へ。
2泊3日の富山の旅、今回も濃〜い時間ながらゆったりもできたし、新鮮でおいしい魚をたくさん食べられたことが大満足。
肉はどんなに美味しくても毎食はきついけど、魚は全然いけるもんね。
このシリーズ終わり
やっぱり魚が美味かった!キトキト富山の旅〜Day1
http://www.kimagure.net/2024/09/post-2a1724.html
やっぱり魚が美味かった!キトキト富山の旅〜Day2
http://www.kimagure.net/2024/09/post-a91d4a.html
★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。