2024大阪アジアン映画祭〜食い倒れて映画三昧Day6
いよいよ最終日。
忙しい一日のはじめは洗濯から。
長旅の時は、極力ランドリールームのあるホテルにするのだが、そうはいかない場合もある。
そういうときは街のコインランドリーのお世話になる。今はアプリやWebで混雑状況もわかるのでありがたい。
今回はホテルから徒歩5分のコインランドリーを利用した。3日前にも使ったのだが、なんと日曜なので平日よりも100円高い700円なのに驚く。
ちなみに私は洗濯だけで乾燥機は使わず、ホテルのバスルームに部屋干しする。
そして部屋干しする日は掃除不要の札をドアに掛けるのだ。そうすると交換用のタオルと水だけ廊下側のドアノブに掛けておいてくれる。
エコにもなるし、とても良いシスタムだと思う。
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ラストディの1本目はタイ映画『フンパヨン 呪物に隠れた闇』、出家した兄に会うためドンシンタム島を訪れた青年が、奇怪な事件に巻き込まれていくサスペンスだ。
今日本でたいへんなブームのタイBLドラマに出演している俳優が出ているので、客席の雰囲気がいつもとは違う熱気が充満している。
劇中には伝承魔術やその象徴的な人形や土偶など、タイの風習・伝説が盛り込まれ、宣伝戦略的にはホラー映画としているようだが、決して恐くはない。
実際に古式魔術が伝わるところで撮影されたということで、見ているだけで不思議な世界へ誘われ、すでに日本での公開も決まっているようで、タイ映画の勢いを感じる一作だ。
アフタートークの模様はこちらから。
http://www.asianparadise.net/2024/03/post-15eb09.html
日曜につき行きたいお店は休みが多いので、ランチはホテルに隣接するラグザ大阪の「Cafedepot」で焼きカレー。
サラダは定番だけど、小鉢とお吸い物が付いているのがお得感増し増し。
もちろん、美味しい。
これで900円、大阪だからか。
日曜の昼時なのに客はまばら。大丈夫か、この店。
いや、日曜休業の店が多いということは、福島はむしろ平日が勝負なのだな、きっと。
次は香港映画『全世界どこでも電話』。
中国返還から25年の香港を舞台に、携帯電話をキーアイテムとして香港人の切なる願いをポップに描いた群像劇だ。
これまでに3度大阪アジアン映画祭に参加して、香港の街と人々をこれまでにない感覚で切り取る黃浩然監督(アモス・ウィー)監督作品、今回はスマホがないとどうにもならない現代人の生活をユーモアたっぷりに描いている。
そこに浮かび上がる人の関係性や感情は時に厳しいものの、あくまでも温かく見つめる監督の視点が大好きだ。それを体現する俳優たちの演技も素晴らしく、見事なキャスティングだと思う。
アフタートークについてはこちら。
http://www.asianparadise.net/2024/03/post-f3a86b.html
この後授賞式とクロージング・セレモニーを取材。
今年もグランプリを受賞した作品は見ていない。グランプリどころか、7部門のうち見たのは2作だけ。
まぁ、中華圏をメインに見ているので、しかたないことだ。
練建宏(リエン・ジエンホン)監督が来るべき才能賞を獲得した台湾映画『サリー』はABCテレビ賞も受賞したので、来年関西地区の皆さんは放送で見ることができる。お楽しみに!
受賞一覧記事は、こちらをご覧下さい。
http://www.asianparadise.net/2024/03/post-bb7983.html
さて、この後はレイトショーに備えて夕食。なぜかあまりお腹が空いていないので、ホテル内にあるタリーズで軽めに済ませた。
取材は全て終了したので、機材を持たずに身軽で最後の鑑賞となる『1905年の冬 <デジタルリマスター版>』。
できるだけ普段の生活リズムを崩したくないのでレイトは避けたいのだけど、チャンスはこれきりだし、さんざん迷ったものの台湾映画の師匠でもある友人に背中を押してもらい梅田へ向かう。
この映画は、日露戦争の時代に、西洋絵画と音楽を学ぶために日本を訪れ、帰国後、中国の美術界に影響を与えた若き知識人、李叔同(弘一)を描いた歴史ドラマ。楊德昌(エドワード・ヤン)の記念すべき映画界入り初仕事作品(脚本、出演)と、公式サイトに紹介されていて、なんと徐克(ツイ・ハーク)がメインキャスト。
日本を舞台にしていて、登場人物は時代にあわせた和服なのだが、これがひどい。
女性のあわせが左前だったり、袴なのに前掛けのように着物の上から巻いてあるだけみたいなところもあり衣裳の考証がめちゃくちゃ。
これが気になりだし、冷静な鑑賞の大きな妨げになってしまった。
そのせいか眠気も起こらず、逆に印象深い作品になった
こうして6日間の大阪アジアン映画祭と大阪グルメは満喫したが、行きたいけど行かれなかった店、食べられなかったグルメがあり、心残りが多い。
しかしこの心残りはいつでもどこでも必ずあるもので、次回への楽しみとなるのだから、大切にしよう。
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