【7日間の映画チャレンジ】ピックアップ
FBのバトン・リレーの映画版、アジア映画に関しては母屋の「アジアンパラダイス」へ掲載しますので、こちらは日本+欧米作品の投稿をまとめました。
『八月の濡れた砂』。
1971年、ロマンポルノに移行する前、ダイニチ映配最後の作品となった藤田敏八監督の名作。
映画館で27回見ました。
映画というのは"その時の出会い"なので、いま青春期にある人たちがこれを青春映画の傑作と思えるかどうかはわからないけれど、当時の私は心だけでなく内臓までちぎられそうなくらいの衝撃を受けました。
♪あの夏の光と影は どこへ行ってしまったの…石川セリが歌う名曲、この同名主題歌を聞くと、いまだに胸がチクチクします。
主演の村野武範さんとは、それからだいぶ後に一緒に番組をやらせていただくことになったのですが、最初は"あ、あの健一郎と毎週仕事するんだ…"と地に足着かない感じでした。
ご挨拶の時におそるおそる27回見たことを言うと「あっ、そ。よくそんなに見たね。俺なんか1回見ただけだよ、あはは」と。
でも、村野さんにとってはやはり忘れられない作品なのだということを、はっきりそうはおっしゃらなくても数年間ご一緒して感じていました。
『八月の濡れた砂』
1971年公開
監督:藤田敏八
脚本:峰尾基三、大和屋竺、藤田敏八
出演:村野武範、広瀬昌助、テレサ野田、藤田みどり
主題歌:石川セリ「八月の濡れた砂」
男と女がまずからだから入る恋愛映画ってけっこう好きで(^O^)、しかも27歳のエリート青年と43歳の海千山千のバーガーショップのウェイトレスという世間的にはあり得ないカップル。もう、たまりません。
それを『セックスと嘘とビデオテープ』でカンヌ国際映画祭の主演男優賞を獲ったジェームズ・スペイダーと、アカデミー賞女優のスーザン・サランドンが演じるわけですから。
色々あって当然のふたりの恋路、心模様がこのふたりの演技巧者によって紡がれていきます。
落ち葉の美しい公園を散歩中のスペイダーが突然かがみ、スーザンの靴紐を結び直すシーン、名場面です。
1990年、これでジェームズ・スペイダーに落ちました。
美麗にして演技派のスペイダーが東京国際映画祭で来日した時は大興奮、当時スペイダーのファンサイトを運営していたのでその仲間達と横断幕持って朝から並びました。この時は自由席だったので、それでもゲットできたのは前から二列目。
もちろん仕事として会見取材もしましたが、公私ともにえらいこっちゃの日々でしたねぇ。
最近はテレビシリーズの『ブラックリスト』で話題になりましたが、体型は変わり髪はいずこへ…。
でも変わらないいい声と円熟した演技で見せてくれます。
『僕の美しい人だから』
1990年公開
監督:ルイス・マンドーキ
出演:ジェームズ・スペイダー、スーザン・サランドン、キャシーベイツ
イギリスの人気俳優がゾロゾロ出てくる、とっても楽しいラブ・コメディ。
ヒュー・グラント、エマ・トンプソン、リーアム・ニーソン、アラン・リックマン、コリン・ファースなどなどキラ星のごとく出てくる、出てくる。
これだけの面子を揃えて、その交通整理のうまい脚本が見事。誰が主役ということではなく、環境の違う何組もの人々のエピソードを無理なくつなぎ、最後はクリスマスにむけて重なってくる。それぞれのミニ・ストーリーも面白いし、ラストまでの展開も自然です。
19人が織りなす物語の中で、ヒュー・グラントはなんと首相の役。音楽はもちろんビートルズが中心で、見た人全てがハッピーになりますね。
帰ったら旦那にやさしくしてあげよう…なんて思ってしまいました。(^o^)
エマ・トンプソン曰く「たいしたことない話を、よくここまでおもしろくできる」
その通り!
何年前だったか、クリスマスに行われた巨大スクリーン × フルオーケストラの生演奏「ラブ・アクチュアリー in コンサート」にも行ったなぁ。
『ラブ・アクチュアリー』
2003年 イギリス/アメリカ
監督:リチャード・カーティス
出演:ヒュー・グラント、エマ・トンプソン、リーアム・ニーソン、アラン・リックマン、コリン・ファース
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