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【7日間ブックカバーチャレンジ】で選んだ本〜Day1〜4

おこもりの日々で、FBで色々なリレー投稿が行われていて、私にも本と映画のバトンが回った来た。
正確に言うと、【7日間ブックカバーチャレンジ】のほうは面白そうなので自分でバトンをもらいにいった形だ。
この企画は、読書文化の普及に貢献するためのチャレンジで、好きな本を1日1冊、7日間投稿。そしてFB友だちを招待し、このチャレンジへの参加をお願いするというルール。
せっかくなので、私が選んだ7作の投稿を2日にわけてまとめておくことにした。

0502book1 初日
志水辰夫の「裂けて海峡」です。
あまりに好きすぎて色々な人に押しつけるようにして貸していたら、いつしか行方不明になり、文庫になった時に買い直しました。
シミタツ節と言われる名文で、馳星周として作家デビューする前の批評家・坂東齢人さんを担当番組のゲストに呼び、放送後に向かいの喫茶「UP」で志水辰夫について語り合ったことが忘れられません。
代表作は「行きずりの街」と言われていますが、私は断然「裂けて海峡」が好き。素晴らしいキャラクター造成と息詰まる展開に空腹さえ忘れて読みふけりました。戦後史の中での国家と個、そしてラブストーリーにもドキドキ。
有名なラスト三行。
のちに新潮社文庫版で一部改訂されるのですが、私は最初の体言止めを絶対支持します。

0502book22日め
早坂暁の「天下御免」。NHKで放送された痛快時代劇のシナリオです。
全三巻なので3つのカバーを…と思っていたら、放送年度を調べているうちになんと番外編があるということを知りました。
もちろんすぐにAmazonにあった中古本を注文。(^O^)
で、1971年から1年間放送されたドラマですが、目ウロコのおもしろさ。毎週金曜日が待ち遠しかったことが思い出されます。
発明家の平賀源内がその英知と機転で様々な問題を解決していくのですが、急に現代とクロスしたりかなり実験的なドラマでした。
それが大和書房からシナリオ本となって出たので即買い。読んでいるだけで頭の中にはドラマの映像が蘇りましたが、今だとどうだろう…読み返してみようかな、番外編が届く前に。

0502book33日め
大沢在昌の『相続人TOMOKO』。
私の好きなものが詰め込まれた、女性が主人公のハードボイルド小説。
復讐のため、一人で巨大組織に挑むトモコがとにかく超かっこいい。
『グロリア』のジーナ・ローランズのような戦闘能力にラブロマンスもありで、展開のおもしろさに通勤時に読んでいて電車を乗り過ごしてしまいました。
それまで電車を乗り過ごすなんてことはなかったので、我ながらびっくり。

ラジオの番組作っていた時大沢在昌をゲストにお呼びしてこの本にサインをしてもらったのですが、大沢先生は「珍しいですね、『新宿鮫』持って来るでしょ、普通』とおっしゃったので電車乗り過ごし本であることを伝えると、ニコニコしながらサインとお言葉を書いて下さいました。
このお言葉がまさに大沢ワールド!という感じで、ありがたいです。

0502book44日め
小林信彦先生の『オヨヨ大統領シリーズ』を。
小学五年生の少女の「あたし」が主人公の冒険?小説。
ギャグとかパロディ満載の楽しくワクワクするシリーズが8まで続き、当然「あたし」は成長していきます。
小林先生は純文学はじめ幅広いジャンルの作品を書いていらっしゃいますが、別名の中原弓彦という筆名で映画や笑いなどに関するエッセイ・評論を書かれていて、とにかくものすご〜い博識・博学です。
本シリーズにモリモリのギャグとかパロディが実に見事なのは、当然。
私はけっこうきれいに保存するタイプですが、このシリーズは何度も読み返していたので表紙はかなり傷んでいますね。

小林先生は私が担当していたラジオ番組のヘビーリスナーで、もちろんスタジオにゲストで来ていただいたこともありますが、折りに触れ番組の感想やご指摘などを電話でいただきました。そして話題は広がり、映画好きの私に色々なことを教えて下さり、小林信彦&中原弓彦講演会を一人占めみたいな至福の時間でした。

(続く)

★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。

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