台湾・台北の碧湖公園を歩いてみた〜実は映画『GF*BF(原題:女朋友。男朋友)』のロケ地探索
実は、ここには何回か来ているが、すぐそばにあるカフェ「朵朵開珈琲館」でお茶したり取材したりで、ゆっくりと湖を一周したことはなかった。
今回も本当の事を言うと一番の目的ではなかったのだが、何度も来ては横目で眺めるだけではなんとなくもったいないので、まずはきちんと歩いてみようと。
公園面積は約13.1ヘクタール、大埤湖は約7ヘクタールだそう。
湖を一周する遊歩道を左回りで歩いていくと、駅からの道の対岸あたりに中国風の涼み台や九曲橋がある。
涼み台ではお弁当を広げている家族がいたり、ちょっとした遊具のところでは小さな子ども達とママ友らしいグループが。
11月とは言え台北の照りつける陽射しは半端なく、歩いているだけでじっとりと汗ばんでくる。
半周を過ぎたあたりに白い素敵な建物があり、ここは図書室もある管理センターだった。ここの横から登山道があり見晴台に上れるようだったが、この辺から目的地への思いがワサワサしてきたのでパス。
登山は次回にしよう。
またかい!
いやいや、思いを残してきた方が次への楽しみになる、とか自分への言い訳と承知しつつ、もう、正面にプールが見えてきちゃったから、歩みは自然と早くなる。
そうなのだ。
碧湖公園にあるスポーツ施設、テニスコートの隣にあるプールが、今回の目的地。
映画『GF*BF(原題:女朋友。男朋友)』でとても印象的なシーン、色々な思いを積み重ねてきた阿良と美寶が水のないプールで戯れ、それは彼らの青春がもう過ぎてしまったことを示している…。
残念ながらプールにはなみなみと水があったが、底を見るとまちがいなくあのタイルだった。
ふたりが最初に座っていたのはどこだろう、アングルは?などと想像しながらネットの外からぐるりと一周しながら写真を撮っていく時の高揚感。
また、映画見なきゃ。
これぞロケ地探索の醍醐味である。
ちなみに、このプールは駅からの道沿いにあるので、まっすぐ来れば良い。
でも、わざわざ湖を一周して自分で自分を焦らせてみたのだ。
そして、駅へ戻る道の右側をすこし入ったところのカフェ「朵朵開珈琲館」に寄る。
冷たいカフェ・オレと、それほどお腹がすいていたわけではないがなんとなくスコーンをオーダーした。
このカフェは、惜しまれつつ閉店した映画『台北カフェストーリー(原題:第36個故事)』の「朵兒咖啡館」が、コンセプトを変え「朵朵開咖啡館」という名前でここにオープンした。
映画の撮影の為に作った「朵兒咖啡館」は、カフェをそのまま営業して富錦街のおしゃれカフェブームの先駆けになった。
そして、この「朵朵開珈琲館」は、もとは姜秀瓊(チアン・ショウチョン)監督が共同経営していた「珍珠茶館」なのだ。
姜秀瓊監督がフランス留学するにあたり、「朵兒咖啡館」を経営していた蕭雅全(シャオ・ヤーチュエン)監督に声をかけて譲り渡したという経緯がある。
蕭雅全監督はもともと日本建築の落ち着いた雰囲気の「珍珠茶館」がお気に入りだったそうで、そのまま和のテイストを引き継ぎ、「朵兒咖啡館」の人気メニューも加えてある。
スマホの充電をしようとコンセントを探すと、隅に追いやられた?『第36個故事(台北カフェストーリー)』のビジュアルが目に入った。
いらないのなら、もらっていきたい…。
でも、言い出せずに、“次来た時にこのままだったら聞いてみよう”と、またひとつ思いを心に貯めてきた。
「朵朵開珈琲館」
台北市內湖區內湖路二段103巷38號
10:00-21:00 隔週火曜定休
★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。