臭豆腐が好きだぁぁぁぁぁ!〜前編
最初に臭豆腐を食べたのは初台湾で、台北駅の向かいの三越裏にある店だった。友達に連れられて麺線を食べに行ったのだが、ちょっと食べてみる?と言われてトライしたのだ。
そうしたら、“こんな美味しいものがあったのか!”と大感激した。コクのあるカラッとした揚げ出し豆腐、というのが第一印象。
以来、必ず台北に行ったらこの店で臭豆腐を食べた。
そうして、仕事である有名な女性プロデューサーに食事に誘われて行った店で、オーナーからのサービスという煮た臭豆腐が出てきた。食べてみたら幸せ感200%。
揚げたのより好き!
そうか、臭豆腐は奥が深いのだ。
これはぜひこの道を極めたいと思い、臭豆腐の聖地である深坑老街へ向かった。
深坑老街には臭豆腐だけでなく、各種豆腐料理店が並んでいる。フード系だけでなく、豆腐を使ったデザートもたくさんある豆腐好きにはたまらないところだ。
一応調べていった有名店をハシゴして、煮たの揚げたの両方を食べた。
うまい!
さすが豆腐の街。
深坑は観光地としても見どころがあるのだが、この時は深坑の先にある石碇という街にロケ地を訪ねる目的があり食べたらすぐにそちらへ。そしたらここでも臭豆腐の店があったので迷わず食べた。
豆腐三昧ができる深坑は、台北から小一時間かかるので、台北市内でもっとおいしい店はないのか。
台北ナビに「臭豆腐食べ比べ」というありがたい記事があったので、そのライターである友人お薦めの店に行ってみた。
その名も「戴記獨臭之家」。市政府駅から歩くと15分くらい。
ここの揚げた臭豆腐「招牌炸臭豆腐」は絶品だ!
色からして違う。普通は黄色い臭豆腐が緑色がかっている。
なんだ、このコクと豆腐のホロホロ感は?!
うますぎる。
この店には、臭豆腐の発酵を15級(段階)にわけてそれぞれのメニューが作られている。数字が大きくなるほど発酵度合いは進んでいき、豆腐は柔らかく、臭いもきつくなるそうだ。
先述の揚げた「招牌炸臭豆腐」は12級である。
そして、この店でさらに感激したのが生の臭豆腐「涼拌臭豆腐」。生だから冷たい。刻みネギやふりかけのようなものが豆腐の表面を覆い尽くした、冷や奴と言える。
初めての食感と味、衝撃的なうまさだ。
この発酵度は13級だが、生なので揚げたものとの1段階の差はかなり大きく、ねっとりとした舌触りで口の中で溶けていく感覚はブルーチーズに近い。そして鼻から抜ける香り…たまりません。
なぜこんなに美味しいのか、何度も通ったある日、女将さんに聞いてみた。
彼女はにっこりと笑い、ひとこと。
「愛だよ」。
(続く)
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